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むきだしの梁や格子に感じる趣
無垢材や漆喰など本物が放つ存在感

2年の工事期間を経て母屋の大規模なリフォームが完成した、築80年のO様のお住まい。生活の中心は離れのため、母屋は主に1階を客間、2階を子供部屋にすることにしました。雑誌や資料を参考に打合せを重ね、日本の伝統を残しながら美しく快適な住まいに変貌を遂げました。ポイントは｢本物｣へのこだわり。床板は花梨やケヤキの無垢材、壁は漆喰仕上げに、さらに昔から残る梁を生かし、懐かしさが残る温もりある住まいとなりました。

玄関ホール

玄関ホールは、古民家特有の太い梁をむき出しにして天井まで高さのある吹き抜けに。階段まわり、玄関引き戸、吹き抜けから見える2階手すりの縦格子は、もともとあった千本格子の建具を洗浄し、美しく塗り直した後に移設して使用しました。これらの縦格子と梁が日本的な美しさを表現しています。

2階

物置になっていた2階を、子供部屋として使用することになりました。階段がハシゴのように狭く暗いうえ、急勾配だったため位置を変えて作り直すことに。明るく、ゆるやかになったため安心して使えます。階段を上がった2階ホールは玄関の吹き抜けにつながった開放的なスペース。吹き抜けを中心に、お子様がのびのびと走り回ることもできます。2階の部屋もむき出しにした梁が、趣を感じさせてくれます。

快適＆安心

耐震性に不安があったため、構造設計事務所による「伝統工法における耐震補強診断」を実施し、耐震補強工事を行いました。屋根も土吹きの瓦から、三州のいぶし銀の陶器瓦乾式工法の瓦に吹き替えました。また家全体が暗いことと、冬の寒さがお悩みであったため、全ての窓をペアガラスのアルミサッシに交換し、床下等に断熱材を敷きこみました。どの部屋にも光が差し込み明るく、一年を通して快適に暮らすことができます。